会社概要
オーベクス(3583)は、サインペンのペン先や化粧品のペン先などを製造販売しているテクノ製品事業、医療機器の製造販売をしているメディカル製品事業などを展開している会社です。
会社の歴史は古く、1896年創業に渋沢栄一氏が創業した帽子製造会社が始まりでした。その後、フェルト加工技術を生かしてペン先製品事業へと進出。2007年には祖業であった帽子製造事業を譲渡しました。
現在の事業別の売上比率は、テクノ製品事業が約75%、メディカル製品事業が約25%となっています。また、海外売上高比率が約61%と非常に高いことも特徴です。
オーベクスは1949年から東証2部に上場しており、現在の株価は207円、1単元買うのに必要な金額は20万7千円となります。
業績ハイライト
売上高 営業利益 経常利益 当期純利益 一株益 一株配当
2011年3月期 4058 525 458 388 30.1 0
2012年3月期 3795 343 315 401 29.7 3
2013年3月期 3890 352 343 292 21.6 3
2014年3月期 4171 366 364 358 26 3
2015年3月期 4713 575 566 408 29.6 3
2016年3月期予 5074 626 607 100 7.2 3
成長性 70点
当社の業績推移を2011年から辿ってみると、2012年に売上と営業利益が大きく落ち込んでいるが、2013~2015年までの3年間は売上・営業利益共に増加している。特に前期はテクノ製品事業の躍進もあって、売上が13%増、営業利益が約57%増と非常に良い決算だった。
また、会社が発表している今期の決算予想も増収増益となっている。
今後の成長については、会社は採算の良い化粧用ペン先に注力する方針を打ち出している。
割安性 75点
前期の期末決算の一株利益から算出したPERは約7倍とかなり割安な水準。
今期は特別損失により純利益が大きく減少する予想となっているが、これはあくまで一時的な損失と割り切って考えた方がよさそう。
配当利回りについては、約1.4%と低い数字になっている。
財務健全性 50点
前期の期末時点では、利益剰余金約13.9億円に対して有利子負債は約14.5億円、自己資本比率56.9パーセントと良くも悪くもないといった感じ。
ただし当社の負債は長期借入金が多く、流動比率は前期の期末時点で約375%という非常に良い数字となっている。
競争優位性 70点
前期の売上高営業利益率は約12.2%と製造業としてはなかなかの数字だった。中でもテクノ製品事業は、売上高営業利益率が約23%という非常に高収益な体質となっている。
市場シェアに関しては、当社はペン先メーカーとして世界市場で高いシェアを有しているものの、競合企業にテイボーという圧倒的な市場シェアを握っている企業が存在するため、ペン先製品というニッチ市場でトップになることは非常に困難であると考えられる。
考えられるリスクファクター
・前期の期末時点で海外売上高比率が約61%と非常に高い為、為替相場が円高になれば利益を圧迫する要因になりえる。
【注意事項】 銘柄分析に関する記述の正確性について保障はできませんのでご了承ください。また銘柄への採点は筆者の主観に基づいて行っております。投資する際はくれぐれもご自身の判断と責任でお願いします。
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