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ノーリツ鋼機(7744)の第1四半期決算を分析してみました。

 

8月10日にノーリツ鋼機(7744)が発表した第1四半期決算は、

 

売上高が約144億円(前期比16.8%増)、

営業利益が約8億円(1340%増)、

経常利益が約9.2億円(2056%増)、

当期利益が約4.9億円(前期は赤字)となりました。

 

 

今回は、この数字を主要セグメント別にもう少し詳しく分析してみたいと思います。

 

 

  ものづくり分野

 

第1四半期の売上高は約57.7億円(前期比75%増)、セグメント利益は約8億円(前期は赤字)でした。

 

この分野は、前期に314億円という大金を投じてテイボーを買収したことで、売上と利益が飛躍的に伸びてます(今期から国際会計基準に変更したことで、のれんを償却する必要が無くなったことも業績が大きく伸びている一因です)。

セグメント利益約8億円の内、どれだけの部分がテイボーの業績寄与によるものかは分かりませんが、このセグメントの第1四半期の損益が毎年トントン近くで推移していること、前期は約0.9億円の赤字だったことを考えると、8億円の利益の大部分(おそらく5~8億円)はテイボーの貢献によるものだと思われます。

 仮の数字としてテイボーの利益寄与が6.5億円だったとすると、テイボーは四半期ごとの利益計上の数字がほぼ一定のペース(同業のオーベクスの決算を参考)だと考えられるので、急激な円高などの不測の事態が起きなければ、通期の営業利益は約26億円(前期比約44%増)と推測できます。

会社側が今期のテイボーの利益をどの程度の数字で見積もりしたのかは分かりませんが、今後の成長の柱であるテイボーの業績が今期も好調なのは間違いなさそうです。

 

 

医療分野

 

第1四半期の売上高は約30.6億円(前期比5.7%増)、セグメント利益が約1億円(30%減)でした。

 

この分野は毎年第2四半期以降に利益の大部分を計上しているので、第1四半期の数字だけを見ても良し悪しの判断は出来ません。

ただ、会社の決算短信には業績は安定的に推移していると書かれてあったので、今期のセグメント利益は前期並み(15.4億円)になるのではないかと予想してます。

 

 

シニア・ライフ分野

 

 第1四半期の売上高は約52.2億円(前期比6.5%減)、セグメント利益は約1.1億円(約1014%増)でした。

 

 前期に秋田のケーブルテレビ事業を売却したことで減収となりましたが、消費増税後の反動減の影響がほぼ無くなったことによりセグメント利益は増益となりました。

ただ、2013年の第1四半期のセグメント利益(4.3億円)と比べると依然として業績の回復は緩慢であるという印象を受けます。

 

 

 

  総括

 

今回のノーリツ鋼機の第1四半期決算を全体として見た感じでは、非常にポジティブな決算だったと思います。

特に、今後の成長の柱であるテイボーの業績が、(おそらくではありますが)好調であったことは、ノーリツ鋼機の株価が見直されるきっかけになりそうです。

 

ただ、今回のポジティブな決算内容にも一つだけ懸念材料が残っています。

それは、今期の中間期までに25億円の構造改革費が計上予定であることです。

 前回の分析記事でも指摘したように、当社はIFRS国際会計基準)を適用しているため構造改革費が営業利益も押し下げる要因になります。

 

【注意】 《ここから先に書いてある内容はあくまでも私の個人的な推測です。投資判断をする際は必ずご自身の責任でお願いします》

 

 私は会計に関してはまったくの素人ですのではっきりと断言することは出来ませんが、第1四半期の損益計算書を見た限りでは、構造改革費25億円の大部分はおそらくまだ計上されていないのではないでしょうか。

そして、もしこの構造改革費が中間決算で計上されたら、中間期の営業利益は大きく押し下げられる可能性が高いのではないかと考えています。

 

 

  まあ、いずれにしても、私のノーリツ鋼機の目標株価(5~10年後に2000円)に変わりはないので、短期的に過熱感のある水準まで株価が上昇しない限りはこのままホールドするつもりです。

 

 

 

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